副腎疲労にも使われる冬虫夏草の有効成分

副腎疲労にも使われる冬虫夏草の有効成分

冬虫夏草といえば、私が個人的に大好きな副腎疲労さんへおすすめするアドレナミン(クレアラボ社)に含まれています。
また昆虫の背中からニョキニョキ生えている写真などで、聞いたり見たりしたことがある方も多いのではないでしょうか。

 

これです。

 

画像は原料問屋ゑびや様からお借りしました。
(余談ですが、このゑびやさんが取り扱う漢方はとっても品質が良いです。自分で原料から仕入れてみたいという人はおすすめです。)

 

冬虫夏草は、日本では虫草全般に根付いた北中そうであれば全てを『冬虫夏草』と言うようですが、中国の中医学は厳格にコウモリ蛾の幼虫に根付いたコルディセプス・シネンシス(チベット冬虫夏草)しか漢方としての冬虫夏草として認めないそうです。

 

 

《冬虫夏草の注目成分》

 

・アデノシン

・デオキシアデノシン

・デオキシマンニトール

・ウラシル

・ウラジン

・エルゴステリン

・アミノプリン

・アルカロイド

・アデニンリボシト

・βグルカン

 

 

《成分の効果》

 

冬虫夏草は清朝時代から滋養強壮、免疫力の向上に役立つと珍重してきました。

中国では抗疲労作用や運動機能向上、肺機能改善、抗癌作用があると報告されています。

 

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32241434/

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32422358/

 

・アデノシンはエネエルギーを体内に貯蔵する活力源としての作用だけでなく、血管拡張と細胞の促進因子を作り出します。

・また、アデノシンには脳内伝達のシナプスを強化することも確認され、認知・記憶力向上にも有用とされています。

・デオキシアデノシン は核酸系の天然抗生物質を含んでいて、これは悪性腫瘍の分裂を阻害し積極的細胞死(アポトーシス)を誘発させることから、細胞の癌化を抑制すると考えられています。

・βグルカンには免疫力を高める効果があるといわれており、体外から入ってきたウイルスなどを撃退し、病気から体を守る働きがあります。また抗ガン作用に効果があると期待されており、ガン細胞の抑制に働くと言われています。

 

《中薬学からの効果効用》

【性味】
甘・温

【帰経】
肺・

【効能と応用】
①滋補肺陰・止血化痰
肺陰虚の慢性咳嗽・ 喀血などの症候に、沙参・麦門冬・阿膠・川貝母などと用いる。

 

②益腎陽
腎陽虚の腰や膝がだるく無力・インポテンツ・遺精などの症候に、杜仲・ 淫羊霍・巴戟天・肉蓯蓉などと使用する。

 

③補虚
病後の衰弱・自汗寒がる・食欲不振などの虚弱症候に、ニワトリ・カモ・ ブタなどと純服する。

 

【臨床使用の要点】
冬虫夏草は甘温で補益の効能をもち、補肺陰・益腎陽に止血化痰を兼ねるので、補肺陰の久咳虚喘、腎陽不足の腰膝酸軟・陽萎遺精、病後体虚不復・自汗畏寒などに適する。

※こちら資料より抜粋(新装版 中医臨床のための中薬学)

 

 

《腎と副腎疲労の関係》

中医学でいう「」は、蔵精と言って、成長、発育、生殖を主ります。

 

蔵精の働きは以下5つです。

① 成長、発育を主る
②   天癸(てんき:腎精の働きによって生産される生理物質)の生産→生殖を主る
③   腎陰・腎陽の化成
④   髄を生じ、脳を充す
⑸   化血

 

勘の良い人ならお分かりかと思いますが、ホルモン系統や脳のことを指しますね。
精は髄を生じるので、髄、それは脳髄。脳と関係します。

 

副腎疲労というのは、副腎が疲労しているという言葉に思えますが、正確にいうとHPA軸の機能低下(障害)です。

 

視床下部→脳下垂体→副腎の指令機能が低下することです。
脳機能の低下で起こるのが、ホルモンの分泌調整不全です。

 

《副腎疲労と冬虫夏草》

 

腎陽虚が起こると寒がりや冷え性になると言いますが、腎の機能からみると脳機能も関係しましたね。
副腎疲労の人の多くは寒がり、冷え性です。

 

コルチゾールが足りなくて、低血糖を起こしていたり、体温調整がしにくいからです。(低タンパクももちろんありますが)

 

冬虫夏草の帰経()の一つは「腎」
副腎疲労サポートサプリに入っているのも納得です。

 

あくまで考察を含めた内容になりますが、副腎疲労という側面から冬虫夏草をみていくと、これまた面白いですね。
ご参考にどうぞ。

 

※帰経
帰経とは、ある薬物が、どの臓器・経絡の病変に対して主要な治療効果をあらわすかを示すもの。
薬物の適応範囲ともいえ、臨床上非常に重要な理論の一つです。

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